平戸神楽
国指定重要無形民俗文化財「平戸神楽(かぐら)」 Vol.2
平戸神楽の由来は、元亀年間(1570~1573)に松浦氏の領地となった壱岐の神職が、平戸の松浦氏の居城をおとずれ、壱岐の御竈祭の神楽を舞い、その後に平戸の神職も加わって神楽が行われるようになったといわれています。
現在の平戸神楽の基礎は、松浦家29代鎮信(天祥)の時代に、壱岐出身の神職で国学者であった橘三喜が、正保年間(1644~1648)に全国各地の一の宮を巡拝して調査研究を重ね、24番におよぶ平戸神楽を完成させたと伝えられています。
平戸神楽は、壱岐を除く旧平戸藩領内の各神社の祭礼で舞われており、神社の祭式にあわせて小神楽(8番)、中神楽(12番)、大神楽(18番)、大大神楽(24番)の4種に別けられ、代々神職によって伝承されています。
もっとも番数の多い大大神楽は岩戸神楽とも呼ばれ、亀岡神社の秋季例大祭(毎年10月26日)でのみ奉納されており、すべてが終了するまでに7~8時間を要します。
平戸神楽を代表する「二剣」は、真剣3本を使うことから別名「三本舞」とも呼ばれ、舞手の技術力・体力・集中力が求められるもっとも難しい演目であり、「二剣」の出来で神楽全体の完成度が決まるともいわれています。
平戸神楽は、宮崎県の高千穂神楽とともに九州を代表する神楽であり、昭和62年1月28日、同じ旧藩領内の壱岐神楽とともに、国の重要無形民俗文化財に指定を受けています。
名称 | 平戸神楽(かぐら) |
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種別 | 国指定重要無形民俗文化財 |
保護団体 | 平戸神楽振興会 |
奉納日 | 10月26日(亀岡神社例大祭)ほか |
奉納場所 | 亀岡神社拝殿ほか市内の各神社 |
演目(24番) | 太鼓始(たいこはじめ)、荒塩(あらしお)、四本幣(しほんべい)、二本幣(にほんべい)、所堅(ところがため)、二弓(にきゅう)、山之神(やまのかみ)、折敷(おしき)、懸り幣(かかりべい)、神相撲(かみずもう)、五方開(ごほうびらき)、注連舞(しめまい)、二剣(にけん)、幣納(へいおさめ)【三種舞】、四剣(しけん)、神代開(じんだいびらき)、猿田彦(さるたひこ)、四弓(しきゅう)、鉾舞(ほこまい)、供米舞(くままい)、鈿女舞(うずめまい)、手力雄命(たじからおのみこと)、岩戸歌(いわとうた)、八散供米(やちくま) |
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