荻田浮立
市指定無形文化財「荻田浮立(おぎたふりゅう)」 Vol.17
田平町東荻田に伝わる荻田浮立は、江戸時代末期の嘉永3年(1850)、娯楽の少ない農村に祭りを取り入れようと、地区の人が松浦や伊万里など稽古に出向き、各地の浮立を取り入れて始められたものです。3年に1度、地区の三柱神社の御願成就の日(10月11日)に総勢約80人で演じられ、奉納されます。 構成は笛を主体として鉦、大太鼓、締張りの鳴り物に、先導、幟り旗、高張り、綾、ササラの踊り、さらに大小2組の獅子舞と特色の一つである天下新無相流をくむとされる棒術がつきます。
この棒術については、由来を記した「天下新無相流由来之碑」が荻田の国道沿いの山際に立てられています。高さ1.15m、幅1.2mの自然石で、上段に「棒ノ術捕手ノ術」の由来、中段にそれを伝授した人の名前、下段に門人の名前が刻まれています。裏面には建立を示す「明治29年12月」と石工の名前が刻まれています。
幕末に平戸藩の大砲鋳造のためと、第2次世界大戦時の金属回収のため、鉦を供出することになり一時中断したこともありましたが、地域の人々の熱意により復興し、現在は地区を越えて保存が図られています。
名称 | 荻田浮立(おぎたふりゅう) |
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種別 | 市指定無形文化財 |
指定年月日 | 昭和33年10月1日 |
所有者 | 荻田浮立保存会 |
所在地 | 平戸市田平町荻田免 |
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