里田原遺跡出土遺物
里田原遺跡から出土した遺物も県と市の文化財(有形文化財)に指定されています。
里田原の一番東の端に円墳のようなこんもりとした森があります。この森の東には弥生時代の墓地が営まれていました。荻の下という字名から「荻の下地区弥生墓地」と呼んでいます。指定されているのは主にこの萩の下地区の弥生墓地から出土した副葬品です。
県指定文化財「多鈕細文鏡(たちゅうさいもんきょう)」 Vol.23-1
多鈕細文鏡は今のところ全国で12例しか見つかっていない鏡の1つで、たいへん貴重なものです。写真は鏡の裏側の部分ですが、ふつう中央に1個しかないひもを通す鈕=つまみが3つあることから「多鈕」、細かい文様があることから「細文鏡」と呼ばれています。青銅製で大きさは径8.9cm。朝鮮半島製と考えています。
名称 | 多鈕細文鏡(たちゅうさいもんきょう) |
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種別 | 県指定文化財 |
指定年月日 | 平成18年3月3日 |
所有者 | 平戸市 |
所在地 | 平戸市田平町里免 |
市指定文化財「玉類、鉄剣、釶(やりがんな)、銅釧外」 Vol.23-2
玉類は、ターコイズブルーや青・紺色などのガラス玉、緑や薄緑色の碧玉(へきぎょく)と呼ばれる石でできた管玉(くだたま)などがあり、大きさもmm位の小さなものから5mm程度のものまで大小さまざまで、出土した位置から、両手の腕輪と推定されるものもありました。
鉄剣は箱式石棺から、釶(やりがんな)は2号とした甕棺(かめかん)から、玉類とともに出土したものです。釶は木を削る道具です。ともにごく一部ですが布が付着した痕跡がありました。
銅釧(どうくしろ)は貝製の腕輪を模して、青銅で作られた腕輪です。撹乱層からの出土で同じようなものが唐津市の遺跡からも見つかっています。
これらの遺物が副葬されていた甕棺やその墓域の北側で見つかった「磨製石斧集積遺構」から出土した石斧も合わせて市の文化財に指定しています。
名称 | 玉類、鉄剣、釶(やりがんな)、銅釧外 |
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種別 | 市指定文化財 |
指定年月日 | 昭和16年1月17日 |
所有者 | 平戸市 |
所在地 | 平戸市田平町里免 |
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