地域ケア会議推進事業
地域ケア会議
地域ケア会議は、高齢者個人に対する支援の充実と、それを支える社会基盤の整備とを同時に進めていく、地域包括ケアシステムの実現に向けた手法です。
本市では、3層構造による地域ケア会議を開催しています。
地域ケア個別会議
高齢者の個別事例の自立支援に資するケアマネジメント、課題解決に向けた支援などについて検討し、地域課題を明確化し、必要に応じ圏域地域ケア会議に提案しています。市内7圏域(北部・中部・南部・生月・田平・大島・度島)と会議運営の標準化を図る中央地域ケア会議を開催しています。
検討する主な事例
- 新規に日常生活支援総合事業のサービスおよび介護保険サービスを利用する事例(日常生活支援総合事業対象者、要支援1・2)
- 支援者(地区住民や介護支援専門員など)が支援困難と感じている事例
- 支援が必要と判断されるが、関わりができていない事例
- 権利擁護が必要な事例
- 会議で話し合うことで、ネットワークづくりや新たな社会資源づくりにつながると思われる事例
- 新規に介護保険サービスを利用する事例(要介護1・2)
- 介護度に変化がありプラン内容の検討が必要と思われる事例(要介護2まで)
開催頻度・会議参加者(助言者)
- 市内7圏域地域ケア会議:3カ月に1回の開催
- 中央地域ケア会議:毎月1回開催
- 会議参加者(助言者):医師・歯科医師・弁護士・薬剤師・理学療法士・作業療法士・歯科衛生士・管理栄養士・保健師・認知症介護指導者など。圏域地域ケア会議には1~2人程度参加、中央地域ケア会議には4人程度参加。
圏域地域ケア会議(協議体)
日常生活圏域内における地域ケア個別会議で抽出された共通課題、地域課題および地域ケア個別会議において解決することができなった課題等の解決に向けた協議や解決を図り、必要に応じて地域ケア推進会議に提案します。
地域ケア推進会議
各日常生活圏域における圏域地域ケア会議で抽出された共通課題および本市の課題の解決に向けた協議を行い、必要に応じて市長に対して政策として提言します。
地域ケア推進会議 (地域包括支援センター運営協議会) |
設置 範囲 |
市全域レベル |
会議 目的 |
地域の関係者の連携強化、基盤整備 現状の共有と市レベルの対策の協議、施策化、介護保険事業計画等策定委員会への提言 |
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機能 |
地域づくり・資源開発機能、政策形成機能など |
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圏域地域ケア会議 (協議体) 7圏域 |
設置 範囲 |
日常生活圏域レベル |
会議 目的 |
課題の把握、整理、対応 役割分担、調整、新たな資源の開発、地域づくり |
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機能 |
地域包括支援ネットワーク構築機能 地域課題発見機能 地域づくり・資源開発機能など |
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地域ケア個別会議 |
設置 目的 |
個別事例レベル |
会議 目的 |
自立支援に資するケアマネジメントの支援 支援困難事例等に関する相談・助言 地域包括支援ネットワーク構築 住民との情報共有 連携・協働の準備と調整など |
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機能 |
個別課題解決機能 地域包括支援ネットワーク構築機能 地域課題発見機能 |
取り組み経過
- 平成24~25年度:関係者向け研修会開催
- 平成26年度:困難事例を対象とした地域ケア会議の開催
- 平成27年度:定期的な開催開始。長崎県地域ケア会議活用推進等事業による専門職派遣。
- 平成28年度:市内7圏域での会議開催、国モデル事業参加
- 平成29年度~:自立支援型地域ケア会議の普及・定着のため、中央地域ケア会議の開催。7圏域での会議開催も同時進行で実施。
- 令和2年度~:7圏域での会議開催を継続し、自立支援型地域ケア会議を推進している。
令和5年度 地域課題解決に向けた取り組み
(1)地域ケア個別会議から把握された地域課題(R5年度分 抜粋)
地区 | 内容 |
平戸北部 | サロンや通いの場などの交流の場の提供 (運動機能や認知機能の低下による外出の機会の減少) |
平戸中部 | 調理ができなくなってる人の栄養面のサポート 認知症の人や独居高齢者の地域の見守り |
平戸南部 | 認知症の人の理解 認知症の人の生活支援・服薬管理 サポーターの確保(支援できるサポーターが地区にいない) 男性が通える場の提供 外出支援 |
生月 | 難病患者と家族への理解 腎不全・糖尿病に応じた治療食の提供 認知症の人の生活支援・服薬管理 外出や移動支援 |
田平 | 通いの場までの移動支援 緊急時のサポート体制の構築 独居高齢者の見守り |
大島 | サロンや通いの場などの交流の場の提供 |
度島 | 運動機能や認知機能の低下 認知症の人の見守り・生活支援・服薬管理 |
(2)地域課題解決に向けた地域での取り組み
地域課題 | 協議体・SCの取り組み | ケアマネほかの取り組み |
サロンや通いの場などの交流の場の提供 | 立ち上げに向け、団体の代表や参加者へ働きかけた。(北部・田平) | |
認知症の人の生活支援・服薬管理 | 地域を支えるサポーターとのマッチングを行い、ニーズに応じた支援につなげた。(南部・中部・生月) | |
認知症の人や独居高齢者の見守り | 地域を支えるサポーターとのマッチングを行い、ニーズに応じた支援につなげた。(中部・田平・度島) | 区長・民生委員との連絡体制を構築(田平) |
難病患者と家族の理解 | 地区の関係者を対象に、難病についての講演会を開催した。(生月地区協議体) | |
腎不全・糖尿病・高血圧に応じた治療食の提供 | 食事内容の助言(生月) | |
移動支援 |
区民に対し、バス・タクシーの費用助成券を配布している。(生月地区協議体) |
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地域を支えるサポーターの確保 | 地域を支えるサポーター養成講座を開催し、サポーター養成に努めた。(全地区) |
(3)地域課題解決に向けた市の取り組み
地域課題 | 市の取り組み(令和5年度) |
効果的な介護予防の運動・交流の場の継続 | 通いの場交流会の開催 |
担い手不足と担い手の高齢化 | 介護予防インストラクター養成の検討 男性が集える場の検討(予定) |
認知症の人の理解 認知症の人や家族の集える場の提供 |
介護予防カフェの立ち上げ |
買い物などの生活支援 | 野子地区有償ボランティアのモデル事業実施 圏域毎の社会資源の確認(予定) 通いの場と連動した移動販売の実施(検討) |
移動支援 | 高齢者いきいきおでかけ支援事業の助成費用の増額 |
低栄養対策と共食の場の提供 | フレイル予防教室における健康支援型配食サービスモデル事業を実施 |
地域を支えるサポーターの確保 | 訪問型ボランティアの活動保険の予算化 生涯現役応援セミナーにおいて社会参加について講話 養成講座やサポーター登録の資格について内容の検討 |
福祉部 長寿介護課 高齢者支援班
電話:0950-22-9133
FAX:0950-22-4421
(受付時間:午前8時30分~午後5時15分まで)